在宅介護を2年続けて買ってよかったもの、要らなかったもの

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在宅介護を始めたとき、ネットで「介護用品おすすめ」と検索したら大量の記事が出てきた。どれも「これは必須!」「これを買えば介護が楽になる!」という文句が並んでいた。

2年間、実際に使ってみて分かったことがある。本当に必要なものは少ない。そして「不要だった」と後悔したものもけっこうある。

父(74歳・要介護2・右半身麻痺)の在宅介護で実際に使ったものを、正直に評価する。商品名と価格も出せる範囲で出す。

買ってよかったもの

ポータブルトイレ(アロン化成「安寿 ポータブルトイレ 標準型 #800」)

価格:約25,000円(介護保険で購入、1割負担なら2,500円)

これは買って本当によかった。夜中のトイレが父にとっても家族にとっても一番の負担だった。トイレまでの廊下が暗く、杖をついて行き来する危険があった。ベッドの横にポータブルトイレを置いてから、夜間の転倒リスクが大幅に下がった。

アロン化成の標準型は安定感があり、肘掛けで立ち座りが楽にできる。バケツ部分の取り外しが簡単で掃除もしやすい。週に2〜3回は家族がバケツを洗うことになるが、専用の洗浄剤(パワーバイオ介護のにおいケア 消臭元)を一緒に使えば臭いはかなり抑えられる。

注意点として、要介護2以上であれば介護保険の特定福祉用具購入として1割負担(年間上限10万円まで)で購入できる。ケアマネさんに伝えれば手続きしてくれる。

介護ベッド用サイドレール(パラマウントベッド「KS-187Q」)

レンタル月額:550円(介護保険適用)

ベッドそのものはレンタルだが、サイドレールは最も使用頻度が高い福祉用具の一つだ。父が起き上がる際の手すりとして使うほか、寝返り時の転落防止にもなる。

最初は1本だけつけていたが、左側にも転落リスクがあると分かって両側に設置した。追加した方は自費で購入(約3,000円)したが、費用対効果は十分だ。ベッドのフレームに差し込むだけで取り付けられ、工具不要。

見守りカメラ(Anker Eufy Indoor Cam 2K)

価格:3,490円(Amazonにて購入)

父が昼間に一人でいる時間帯の様子を確認するために設置した。スマートフォンでいつでも映像を見られる。動体検知でアラート通知が来るので、「なんか静かだな」というときに確認できる。

解像度2Kで夜間も見やすい。設定はアプリに従うだけで30分もかからない。Wi-Fi必須だが、介護目的での見守りカメラとして3,490円は十分すぎるスペックだ。

注意点は、本人のプライバシーに配慮して設置場所と目的を家族で共有しておくこと。父には「転倒したときにすぐ気づけるから」と説明して了承を得た。

防水シーツ(帝人フロンティア「ケアシーツ」防水タイプ 70×120cm)

価格:約3,500円(2枚セット)

夜間の失禁に備えて敷いている。普通のシーツの上に重ねて使う形で、洗濯機で洗えるタイプだ。パルプ製の使い捨てタイプも試したが、洗い替えのある布タイプの方が長期的に経済的だった。

帝人フロンティアのものはポリウレタンコーティングで防水性が高く、表面がなめらかで肌触りが悪くない。父は最初「こんなもの要らない」と言っていたが、実際に一度失禁してシーツを汚した後は自分から「替えてくれ」と言うようになった。

入浴補助用具(シャワーチェアとバスボード)

シャワーチェア(アロン化成「安寿 シャワーベンチ」):レンタル月額200円
バスボード(パナソニック「PN-L41021」):レンタル月額300円

バスボードは浴槽の縁に渡して、そこに腰を下ろしてから脚を入れるための板だ。右半身に麻痺がある父は浴槽への出入りが難しく、このボードがあることで自分でできる動作が増えた。

シャワーチェアと組み合わせることで、洗い場での転倒リスクも大幅に低下した。介護保険のレンタル対象品なので月500円の自己負担で使える。

不要だったもの・後悔したもの

手動式吸引器

価格:約8,000円

病院で「在宅でも吸引が必要になるかもしれない」と言われて購入した。結果として1年で1〜2回しか使っていない。父の嚥下機能は思ったより回復したためだ。

医療的なケアが必要かどうかは、退院前に主治医や看護師にしっかり確認してから購入すべきだった。「念のため」で買うには高すぎた。

介護食の大量買い

価格:約15,000円(最初にまとめ買い)

退院時に「食べやすい食事を」と言われて、キューピーのあいーとやホリカフーズの介護食をまとめ買いした。父は「こんな味のないもの食べたくない」と全部拒否した。

結局、普通の食事をミキサーにかけたり、やわらか食を手作りする形に落ち着いた。介護食は種類も味も千差万別なので、いくつかサンプルを試してから購入した方がいい。Amazonや介護用品店には試食セットもある。

電動床付き介護ベッド(最初から電動フル装備にしなくてよかった)

レンタル料が高い電動ベッドを最初から借りたが、実際に使う機能は背上げと高さ調節だけだった。三モーター型(背上げ・脚上げ・高さ)を借りたが、脚上げ機能はほとんど使わなかった。

最初は最低限の機能(二モーター型、月1,300円程度)にしておいて、必要になったら変更すればよかった。ケアマネさんに状態を正確に伝えて、適切な機能のものを選んでもらうべきだった。

あると便利だった意外なもの

マジックテープ式の衣類

価格:Tシャツ1枚あたり1,500〜2,500円

右手に麻痺がある父は、ボタンの着け外しが難しい。マジックテープで開閉できる衣類に変えてから、着替えにかかる時間が半分以下になった。介護用品店やAmazonで「介護 マジックテープ 衣類」で検索すると種類が出てくる。

見た目も普通の服と変わらないものが増えているので、本人が嫌がらずに着てくれる。

スマートウォッチ(Xiaomi Smart Band 8)

価格:約5,000円

転倒検知目的で父に装着させた。GPS機能はないが、心拍数・睡眠状態をスマホで確認できる。転倒アラートが届いたことで一度助かったことがある。

本格的な見守り機器は月額費用がかかるものが多いが、まずはスマートバンドから試してみるのは悪くない選択肢だと思う。

介護用品選びの基本姿勢

2年間で学んだことをひとことで言うと、「必要になってから買う」だ。「あったら便利そう」で買うと、使わないものが増える。在宅介護は長期戦で、状態は変わり続ける。今の状態に合ったものを少しずつ揃えていく方が、結果的にコストも手間も少ない。

分からないことはケアマネさんと福祉用具相談員(レンタル業者に在籍していることが多い)に遠慮なく相談することを強くお勧めする。専門家のアドバイスは、ネットの情報より確実に役に立つ。

※本記事は個人の体験に基づく情報提供であり、医療的助言ではありません。健康上の懸念がある場合は、医師にご相談ください。

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